物権(法定地上権)2

AとBが建物を共同で所有し、Aがその建物の敷地を単独で所有している場合において、Aがその土地上に抵当権を設定したが、抵当権の被担保債権について弁済できなかったので、その抵当権が実行され、その土地は買受人Cが取得した。この場合、この建物のために法定地上権は成立しない。(平成23年出題)

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【解答】NO

 

まず、設問の状況を整理します。

Aが単独所有する土地に抵当権を設定したときには、その土地上にはA・B共有の建物が建っていました。その後、Aは被担保債権についての弁済ができなかったので、抵当に入っていた土地はCの所有となりました。

 

次に、このように、建物の共有者の1人が建物が建っている敷地を単独所有する場合についての法定地上権に関する判例を紹介します。

【最判昭46.12.21

建物の共有者の1人がその建物の敷地たる土地を単独で所有する場合においては、同人は、自己のみならず他の建物共有者のためにも右土地の利用を認めているものというべきであるから、同人が右土地に抵当権を設定し、この抵当権の実行により、第三者が右土地を競落したときは、民法第388条の趣旨により、抵当権設定当時に同人が土地および建物を単独で所有していた場合と同様、右土地に法定地上権が成立するものと解するのが相当である。

以上のことから、設問の解答はNOであることが分かります。

民法388条も確認しておきましょう。

民法388
土地及びその上に存する建物が同一の所有者に属する場合において、その土地又は建物につき抵当権が設定され、その実行により所有者を異にするに至ったときは、その建物について、地上権が設定されたものとみなす。この場合において、地代は、当事者の請求により、裁判所が定める。

 

なお、この場合とは逆に、共有である土地上の建物が共有者のうちの1人の単独所有で、土地の共有持分に抵当権が設定され実行された場合は、原則として法定地上権は成立しません。【最判平6.12.20】の判例です。

 

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第68回「根抵当権と抵当権の実行」を参照してください。

 

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