基礎法学10

わが国の裁判制度は、三審制を採用していることから、高等裁判所が第一審裁判所になることはない。(平成23年出題)

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【解答】NO

 

わが国の裁判制度は、原則として三審制が採用されています。つまり、裁判において、裁判が確定するまでに上訴することができる裁判所は2階層あることになります。

つまり、そのためには、第一審を管轄する裁判所は、原則的に、上訴できる2階層以上が残っている裁判所でなければなりません。そこで、通常は、地方裁判所または簡易裁判所となるわけです。裁判所法24条および33条の規定を確認しましょう。

裁判所法24
地方裁判所は、次の事項について裁判権を有する。
 一 第33条第1項第1号の請求以外の請求に係る訴訟(第31条の3第1項第2号の人事訴訟を除く。)及び第33条第1項第1号の請求に係る訴訟のうち不動産に関する訴訟の第一審
 二 第16条第4号の罪及び罰金以下の刑に当たる罪以外の罪に係る訴訟の第一審
 三 第16条第1号の控訴を除いて、簡易裁判所の判決に対する控訴
 四 第7条第2号及び第16条第2号の抗告を除いて、簡易裁判所の決定及び命令に対する抗告

裁判所法33
簡易裁判所は、次の事項について第一審の裁判権を有する。
 一 訴訟の目的の価額が140万円を超えない請求(行政事件訴訟に係る請求を除く。)
 二 罰金以下の刑に当たる罪、選択刑として罰金が定められている罪又は刑法第186条、第252条若しくは第256条の罪に係る訴訟

 

しかし、内乱の罪に係る訴訟や裁判所法以外の法律に特別の定めがある場合の第一審は、高等裁判所が管轄することと規定されています。裁判所法16条4号、17条の規定を確認しましょう。

裁判所法16条4
高等裁判所は、左の事項について裁判権を有する。
 四 刑法第77条乃至第79条の罪に係る訴訟の第一審

裁判所法17
高等裁判所は、この法律に定めるものの外、他の法律において特に定める権限を有する。

そして、刑法77条~79条の規定は、内乱罪に関する規定です。

 

したがって、設問の記述で「高等裁判所が第一審裁判所になることはない」としているのは間違っています。

 

なお、裁判所法17条でいう、高等裁判所が第一審を管轄することとしている法律には、独占禁止法85条、特許法178条などのように行政訴訟を経て行われる裁判があります。

 

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