基礎法学8

民事訴訟または刑事訴訟のいずれであっても、第一審裁判所が簡易裁判所である場合には、控訴裁判所は地方裁判所となり、上告裁判所は高等裁判所となる。(平成23年出題)

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【解答】NO

 

日本の法制度では、上告審については、民事事件を刑事事件での規定が異なっています。

 

まず、民事訴訟では、第一審裁判所が簡易裁判所の場合には、控訴するのは地方裁判所、上告するのは高等裁判所となります。裁判所法16条1号・3号、24条3号の規定です。

裁判所法16条
高等裁判所は、左の事項について裁判権を有する。
 1 地方裁判所の第一審判決、家庭裁判所の判決及び簡易裁判所の刑事に関する判決に対する控訴
 2 第7条第2号の抗告を除いて、地方裁判所及び家庭裁判所の決定及び命令並びに簡易裁判所の刑事に関する決定及び命令に対する抗告
 3 刑事に関するものを除いて、地方裁判所の第二審判決及び簡易裁判所の判決に対する上告 
 4 刑法第77条乃至第79条の罪に係る訴訟の第一審 

裁判所法24条3号
地方裁判所は、次の事項について裁判権を有する。
 3 第16条第1号の控訴を除いて、簡易裁判所の判決に対する控訴

 

他方、刑事訴訟では、上告裁判所は常に最高裁判所に行うことが規定がされているので、第一審裁判所が簡易裁判所である場合、控訴するのは高等裁判所、上告するのは最高裁判所となります。裁判所法16条1号、7条1号の規定です。

裁判所法16条1号
高等裁判所は、左の事項について裁判権を有する。
 1 地方裁判所の第一審判決、家庭裁判所の判決及び簡易裁判所の刑事に関する判決に対する控訴

裁判所法7条1号
最高裁判所は、左(以下)の事項について裁判権を有する。
 1 上告

 

したがって、設問中、民事訴訟についての記述は正しいが、刑事訴訟については、間違っていることが分かります。

 

なお、民事訴訟では、上告裁判所が高等裁判所である場合、更に最高裁判所に上告する「特別上告」の制度があるので、この場合は実質的には四審制と言えます。

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