人権(包括的基本権)2

犯罪を犯した少年に関する犯人情報、履歴情報はプライバシーとして保護されるべき情報であるから、当該少年を特定することが可能な記事を掲載した場合には、特段の事情がない限り、不法行為が成立する。(平成23年出題)

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【解答】NO

 

プライバシーなどに関する新しい人権については、憲法13条で包括的に保障されています。

憲法13条
すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。

そして、個々の権利の保障については、判例により判断されることになっています。

そこで、設問のように罪を犯した少年のプライバシーの保護に関しての判例を紹介します。
罪を犯した少年のプラバシー情報を週刊誌に掲載し、少年側から損害賠償請求された事件の判例(最判平15.3.14)の要旨は次のとおりです。

犯行時少年であった者の犯行態様、経歴等を記載した記事を実名類似の仮名を用いて週刊誌に掲載したことにつき、その記事が少年法61条に違反するとした上、同条により保護される少年の権利ないし法的利益より明らかに社会的利益の擁護が優先する特段の事情がないとして、直ちに、名誉又はプライバシーの侵害による損害賠償責任を肯定した原審の判断には、被侵害利益ごとに違法性阻却事由の有無を個別具体的に審理判断しなかった違法がある。

 

したがって、「特段の事情がない限り不法行為が成立する」としている設問はまちがっていることになります。

 

なお、少年法61条とは次のとおりです。

少年法61条
家庭裁判所の審判に付された少年又は少年のとき犯した罪により公訴を提起された者については、氏名、年齢、職業、住居、容ぼう等によりその者が当該事件の本人であること推知することができるような記事又は写真を新聞紙その他の出版物に掲載してはならない。

 

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第12回「幸福を追求する権利とは」を参照してください。

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