親族法(成年後見制度)2

後見人と被後見人との利益が相反する行為については、後見監督人がある場合でも、後見人は、被後見人のために特別代理人を選任することを家庭裁判所に請求しなければならない。(平成23年出題)

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【解答】NO

 

設問中に「後見監督人がある場合」とあるので、後見監督人の職務に関する民法851条の規定を見てみましょう。

民法851条

後見監督人の職務は、次のとおりとする。

一 後見人の事務を監督すること。

二 後見人が欠けた場合に、遅滞なくその選任を家庭裁判所に請求すること。

三 急迫の事情がある場合に、必要な処分をすること。

四 後見人又はその代表する者と被後見人との利益が相反する行為について被後見人を代表すること。

設問の場合は、851条の4号に該当しますね。
つまり、後見監督人は、後見人と被後見人との利益が相反する行為について被後見人を代表するので、特別代理人の選定を家庭裁判所へ請求しなくてもいいわけです。

 

また、後見人と被後見人との利益相反行為について、特別代理人の選任を家庭裁判所に請求する場合を確認してみましょう。民法826条1項、860条の規定です。

民法826条1項

親権を行う父又は母とその子との利益が相反する行為については、親権を行う者は、その子のために特別代理人を選任することを家庭裁判所に請求しなければならない。

民法860条

第826条の規定は、後見人について準用する。ただし、後見監督人がある場合は、この限りでない。

以上2つの条文を総合すると、後見人と被後見人との利益相反行為について、特別代理人の選任を家庭裁判所に請求する場合は、後見監督人がいない場合ということがわかります。

 

そこで、設問の解答はNOとなります。

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後見制度について、第97回「後見制度はどういう制度か」第98回「保佐制度・補助制度・任意後見制度とは」で解説しています。

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