民法総則(時効制度)1

A所有の乙土地につき、Bが5年間占有した後にCがこれを相続して、さらに10年間占有を継続した時点において、CがBの占有と併合して取得時効を援用した場合、C自身が占有開始時に悪意であったときは、Bが占有開始時に善意であり、かつ無過失であったとしても時効取得は認められない。(平成23年出題)

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【解答】NO

 

占有の承継に関しては、民法187条に規定されています。

民法187条

1 占有者の承継人は、その選択に従い、自己の占有のみを主張し、又は自己の占有に前の占有者の占有を併せて主張することができる。

2 前の占有者の占有を併せて主張する場合には、その瑕疵をも承継する。

設問では、相続によりCがBの承継人となっています。
したがって、民法187条1項の規定が適用されるので、自己の占有と前の占有者であるBの占有を併せて主張できることになります。

 

また、民法187条2項により、前主の占有を併せて主張した場合は瑕疵も承継することになりますが、判例(最判昭和53年3月6日)では、瑕疵がなければその状態を承継すると解しています。

設問では、Bは善意・無過失ですから、民法162条2項により、10年で取得時効が完成します。この場合、たとえCが悪意であっても、Bの善意・無過失を承継しBの占有と併せると15年となり、時効取得が認められることになります。

民法162条2項

十年間、所有の意思をもって、平穏に、かつ、公然と他人の物を占有した者は、その占有の開始の時に、善意であり、かつ、過失がなかったときは、その所有権を取得する。

 

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時効については、第58回「時効制度の仕組み」で解説しています。

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