人権(参政権)1

Aは、日本国籍を有しない外国人であるが、出生以来日本に居住しており、永住資格を取得している。Aは、その居住する地域に密着して暮らす住民であれば、外国人であっても地方自治体の参政権を与えるべきであり、国が立法による参政権付与を怠ってきたのは違憲ではないか、と考えている。しかし、判例では、憲法93条2項で地方公共団体の長や議会議員などを選挙することとされた「住民」とは、その地方公共団体に住所を有する日本国民のみを指している――としている。(平成23年出題)

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【解答】YES

 

まず、地方自治体の選挙に関する憲法93条の規定を確認しましょう。

 

憲法93条

1 地方公共団体には、法律の定めるところにより、その議事機関として議会を設置する。

2 地方公共団体の長、その議会の議員及び法律の定めるその他の吏員は、その地方公共団体の住民が、直接これを選挙する。

 

設問に関して、ここで問題となるのが、憲法93条2項でいう「地方公共団体の住民」の概念です。

外国人の地方選挙権に関する判例【最判平7.2.28】では、憲法93条2項にいう「住民」とは、地方公共団体の区域内に住所を有する日本国民を意味するものと解するのが相当である――としています。

つまり、憲法93条2項で、日本に在留する外国人に対して、地方公共団体の長、その議会の議員等の選挙の権利を保障している――ということはできないわけです。

 

したがって、設問で「住民とは、その地方公共団体に住所を有する日本国民のみを指している」としていることはYESということになります。

 

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在外外国人の人権については、第32回「在日外国人にも人権はあるの?」を参照してください。

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