債権(多数当事者間の債権・債務)1

連帯債務において、連帯債務者の1人が債務の全額を弁済した場合には、その連帯債務者は、他の連帯債務者に対し、各自の負担部分について求償することができる。これに対し、連帯保証において、連帯保証人の1人が債務の全額を弁済した場合には、その連帯保証人は、他の連帯保証人に対し、求償することはできない。(平成23年出題)

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【解答】NO

 

まず、設問前半の「連帯債務者の1人が債務の負担の全額を弁済した場合の、他の債務者への求償」について、民法442条1項を確認しましょう。

 

民法442条1項

連帯債務者の一人が弁済をし、その他自己の財産をもって共同の免責を得たときは、その連帯債務者は、他の連帯債務者に対し、各自の負担部分について求償権を有する。

 

この条文により、設問の前半部分は正しいことが分かります。

 

次に、設問後半の「連帯保証人の1人が債務の全額を弁済した場合の、他の連帯保証人への求償」について見ていきましょう。

連帯保証で数人の連帯保証人がいる場合に、連帯保証人の1人が全額を弁済したときには、上記民法442条1項の規定を準用し、弁済した連帯保証人は他の連帯保証人に対し求償することができます。民法465条1項の規定です。

 

民法465条1項

第442条から第444条までの規定は、数人の保証人がある場合において、そのうちの一人の保証人が、主たる債務が不可分であるため又は各保証人が全額を弁済すべき旨の特約があるため、その全額又は自己の負担部分を超える額を弁済したときについて準用する。

 

なお、連帯保証人は、債権者に対する関係において、負担部分は存在しませんが、連帯保証人間の関係では、各連帯保証人に負担部分が存在します。つまり、全額の弁済でなくても、自己の負担部分を超える弁済があれば、同じく求償することができます。

 

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連帯債務、保証債務については、第73回「債権者代位権・詐害行為取消権の仕組みと多数当時者の債権・債務」第74回「保証債務とは何か」で解説しています。

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