地方自治法・平成24年9月改正のポイント

平成24年、地方自治法が大きく改正されました。
そのポイントを紹介します。

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1.議会制度の見直し

1)議会の会期制度

① 公共団体の議会は、条例で定めるところにより、定例会及び臨時会とせず、毎年、条例で定める日から翌年の当該日の前日までを会期とすることができるものとされた。

第102条の2第1項

 

② ①の議会は、条例で、定期的に会議を開く日(以下「定例日」という。)を定めなければならないものとされた。

第102条の2第6項

 

③ 普通地方公共団体の長は、①の議会の議長に対し、会議に付議すべき事件を示して定例日以外の日において会議を開くことを請求することができるものとされた。

第102条の2第7項

 

④ ①の議会の議長は、当該普通地方公共団体の長等に議場への出席を求めるに当たっては、当該普通地方公共団体の執行機関の事務に支障を及ぼすことのないよう配慮しなければならないものとされた。

第121条第2項

 

本改正の趣旨を踏まえ、①の議会においては、その審議の充実及び活性化を図るとともに、本会議や委員会の開催により執行機関や職員の事務処理に支障を及ぼしたり、費用負担が著しく増加することのないよう、適切に運用する。

 

2)議会の招集手続

① 議長による臨時会の招集請求のあった日から20日以内に普通地方公共団体の長が臨時会を招集しないときは、議長は、臨時会を招集することができるものとされた。

第101条第5項

 

② 議員定数の4分の1以上の者による臨時会の招集請求のあった日から20日以内に普通地方公共団体の長が臨時会を招集しないときは、議長は、当該請求をした者の申出に基づき、臨時会を招集しなければならないものとされた。

第101条第6項

 

3)議会運営

① 委員会の委員の選任等については、条例で定めるものとされた。

第109条第9項

 

② 普通地方公共団体の議会は、会議において、予算その他重要な議案、請願等について公聴会を開き、真に利害関係を有する者又は学識経験を有する者等から意見を聴くことができるものとされた。

第115条の2第1項

 

③ 普通地方公共団体の議会は、会議において、当該普通地方公共団体の事務に関する調査又は審査のため必要があると認めるときは、参考人の出頭を求め、その意見を聴くことができるものとされた。

第115条の2第2項

 

④ 普通地方公共団体の長等が、議会の議長から審議に必要な説明のために議場への出席を求められた場合において、出席すべき日時に議場に出席できないことについて正当な理由がある場合、その旨を議長に届け出ることにより出席することを要しないものとされた。

第121条第1項

 

4)議会の調査権

① 普通地方公共団体の議会が当該普通地方公共団体の事務に関する調査を行うため選挙人その他の関係人の出頭及び証言並びに記録の提出を請求することができる場合を、特に必要があると認めるときに限るものとされた。

第100条第1項

 

普通地方公共団体の議会が当該普通地方公共団体の事務に関する調査において選挙人等の出頭等を求めることができるのは、公益上の必要性と選挙人等の負担等を総合的に勘案し、公益が上回る場合であると考えられる。各議会においては、これまで以上に説明責任を果たすことが求められることを踏まえ、適切に運用する。

 

5)政務活動費

① 政務調査費の名称を「政務活動費」に、交付の目的を「議会の議員の調査研究その他の活動に資するため」に改め、政務活動費を充てることができる経費の範囲について、条例で定めなければならないものとされた。

第100条第14項

 

② 議長は、政務活動費については、その使途の透明性の確保に努めるものとされた。

第100条第16項

 

本改正の趣旨を踏まえ、政務活動費を充てることができる経費の範囲を条例で定める際には住民の理解が十分得られるよう配慮するとともに、政務活動費の使途の適正性を確保するためにその透明性を高めることなどにより、適切に運用する。

 

2.議会と長との関係に関する制度の見直し

1)再議制度

① 条例の制定若しくは改廃又は予算に関する議決について異議があるときの再議について、その対象を拡大するものとされた。

第176条第1項

 

② ①により再議に付された場合の議会の議決のうち条例の制定若しくは改廃又は予算に関するものについては、出席議員の3分の2以上の者の同意がなければならないものとされた。

第176条第3項

 

③ 収入又は支出に関し執行することができない議決に係る再議を廃止するものとされた。第177条第1項(改正前)削除

 

2)専決処分の制度

① 専決処分の対象から副知事又は副市町村長の選任の同意を除外するものとされた。

第179条第1項

 

② 条例の制定若しくは改廃又は予算に関する専決処分について承認を求める議案が否決されたときは、普通地方公共団体の長は、速やかに、当該処置に関して必要と認める措置を講ずるとともに、その旨を議会に報告しなければならないものとされた。

第179条第4項

 

3)条例の公布に関する制度

① 普通地方公共団体の長は、議長から条例の送付を受けたときは、再議その他の措置を講じた場合を除き、その日から20日以内にこれを公布しなければならないものとされた。

第16条第2項

 

3.直接請求制度の見直し

① 議会の解散並びに議員、長及び主要公務員の解職請求に必要な署名数については、選挙権を有する者の総数が80万を超える場合にあってはその80万を超える数に8分の1を乗じて得た数と40万に6分の1を乗じて得た数と40万に3分の1を乗じて得た数とを合算して得た数とするものとされた。

第76条第1項

第80条第1項

第81条第1項

 

4.国等による違法確認訴訟制度の創設

① 是正の要求又は是正の指示を行った各大臣は、次のいずれかに該当するときは、高等裁判所に対し、当該是正の要求又は是正の指示を受けた普通地方公共団体の不作為(是正の要求又は是正の指示を受けた普通地方公共団体の行政庁が、相当の期間内に是正の要求に応じた措置又は是正の指示に係る措置を講じなければならないにもかかわらず、これを講じないことをいう。)に係る普通地方公共団体の行政庁を被告として、訴えをもって当該普通地方公共団体の不作為の違法の確認を求めることができるものとされた。

第251条の7

 

② 都道府県の執行機関に対し、市町村の事務(第1号法定受託事務を除く。)の処理について是正の要求をするよう指示を行った各大臣は、是正の要求を行った都道府県の執行機関に対し、国による違法確認訴訟手続に準じて、高等裁判所に対し、当該是正の要求を受けた市町村の不作為に係る市町村の行政庁を被告として、訴えをもって当該市町村の不作為の違法の確認を求めるよう指示をすることができるものとし、当該指示を受けた都道府県の執行機関は、訴えをもって当該市町村の不作為の違法の確認を求めなければならないものとされた。

第252条第1項

 

③ 市町村の法定受託事務の処理について是正の指示を行った都道府県の執行機関は、国による違法確認訴訟手続に準じて、高等裁判所に対し、当該是正の指示を受けた市町村の不作為に係る市町村の行政庁を被告として、訴えをもって当該市町村の不作為の違法の確認を求めることができるものとし、当該都道府県の執行機関に対し、市町村の第1号法定受託事務の処理について是正の指示をするよう指示を行った各大臣は、当該訴えの提起に関し、必要な指示をすることができるものとされた。

第252条第3項

第252条第4項

 

④ 条例による事務処理の特例により市町村が処理することとされた事務のうち自治事務について是正の要求を行った都道府県知事は、②の各大臣の指示がない場合であっても、国による違法確認訴訟手続に準じて、訴えをもって当該是正の要求を受けた市町村の不作為の違法の確認を求めることができるものとされた。

第252条の17の4第3項

 

5.一部事務組合及び広域連合等の制度の見直し

1)組織の変更及び廃止の特例

① 協議会を設ける普通地方公共団体若しくは機関等を共同設置する普通地方公共団体(以下「関係普通地方公共団体」という。)又は一部事務組合を組織する地方公共団体(以下「構成団体」という。)は、その議会の議決を経て、脱退する日の2年前までに他の全ての関係普通地方公共団体又は他の全ての構成団体に書面で予告をすることにより、協議会若しくは共同設置又は一部事務組合から脱退することができるものとされた。

第252条の6の2

第252条の7の2

第286条の2

 

2)特例一部事務組合

① 一部事務組合は、規約で定めるところにより、当該一部事務組合の議会を構成団体の議会をもって組織することとすることができるものとされた。

第287条の2第1項

 

② ①の一部事務組合(以下「特例一部事務組合」という。)の管理者は、法令の規定により一部事務組合の管理者が一部事務組合の議会に付議することとされている事件があるときは、構成団体の長を通じて、当該事件に係る議案を全ての構成団体の議会に提出しなければならないものとされた。

第287条の2第2項

 

③ 特例一部事務組合の議会の議決は、当該議会を組織する構成団体の議会の一致する議決によらなければならないものとされた。

第287条の2第5項

 

④ 特例一部事務組合にあっては、法令の規定による一部事務組合の監査委員の事務は、規約で定める構成団体の監査委員が行うものとすることができるものとされた。

第287条の2第9項

 

3)広域連合の理事会

① 広域連合には、規約で定めるところにより、執行機関として、長に代えて理事をもって組織する理事会を置くことができるものとされた。

第291条の13

 

6.施行期日

① 改正法は、公布の日から施行するものとされた。ただし、第1(3の①及び5に限る。)及び第3から第5までに関する規定については公布の日から起算して6月を超えない範囲内において政令で定める日から施行するものとされた。

改正法附則第1条

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