会社法(株式)1

株式会社は、合併および会社分割などの一般承継による株式の取得について、定款において、当該会社の承認を要する旨の定めをすることができる。(平成23年出題)

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【解答】NO

 

まず、株式の取得の会社への対抗は、株主名簿への記載だったことを覚えていますか?

会社法130条です。

 

会社法130条

1 株式の譲渡は、その株式を取得した者の氏名又は名称及び住所を株主名簿に記載し、又は記録しなければ、株式会社その他の第三者に対抗することができない。

2  株券発行会社における前項の規定の適用については、同項中「株式会社その他の第三者」とあるのは、「株式会社」とする。

 

次に、株主の請求による株主名簿記載事項の記載又は記録について定めた会社法133条を確認しましょう。
 

会社法133条

1 株式を当該株式を発行した株式会社以外の者から取得した者(当該株式会社を除く。以下この節において「株式取得者」という。)は、当該株式会社に対し、当該株式に係る株主名簿記載事項を株主名簿に記載し、又は記録することを請求することができる。

2 前項の規定による請求は、利害関係人の利益を害するおそれがないものとして法務省令で定める場合を除き、その取得した株式の株主として株主名簿に記載され、若しくは記録された者又はその相続人その他の一般承継人と共同してしなければならない。

 

合併や会社分割などの一般承継で株式を取得した場合は、通常の株式の取得と同じ扱いになるので、会社の承認なしで、自由に売買・譲渡などができることになります。

つまり、会社法の定めですから、定款で承認が必要な旨を書くことはできません。

 

次に、133条の例外として譲渡制限株式であった場合も確認しておきましょう。会社法134条の規定です。

 

会社法134条

前条の規定は、株式取得者が取得した株式が譲渡制限株式である場合には、適用しない。ただし、次のいずれかに該当する場合は、この限りでない。

一  当該株式取得者が当該譲渡制限株式を取得することについて第百三十六条の承認を受けていること。

二  当該株式取得者が当該譲渡制限株式を取得したことについて第百三十七条第一項の承認を受けていること。

三  当該株式取得者が第百四十条第四項に規定する指定買取人であること。

四  当該株式取得者が相続その他の一般承継により譲渡制限株式を取得した者であること。

 

134条本文では、譲渡制限株式の場合は、株式取得者による株主名簿への書換請求等ができないことを規定しています。

しかし、4号で、例外の例外として、一般承継による株式取得者は、株主名簿の書換請求等をすることができる――としています。

つまり、譲渡制限株式であっても、一般承継である場合は、会社の承認なしで、自由に売買・譲渡などができることになり、定款で承認が必要な旨を書くことはできません。

 

したがって、設問の解答はNOということになります。

 

なお、一般承継は、株主が法人である場合は、設問のように合併や会社分割などによる場合ですが、株主が自然人である場合は、相続などがこれに当たります。

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