第6回 日本国憲法の特色

  第5回では憲法の概念を学びましたが、今日は、①日本国憲法の3大特色、②日本国憲法の基本原理――を勉強していきましょう。

行政書士講座

Ⅰ.日本国憲法の三大特色

  日本国憲法には、①自由の基礎法、②制限規範、③最高法規――という3つの大きな特色があります。

日本国憲法を読むと、人権を保障する規定が数多く出てきます。その規定の多くが「○○の自由」という名称であることから、日本国憲法は自由の基礎法だと言われているのです。

そして、憲法で自由が定められているということは、同時に、国家権力に対しては、国民の自由を妨げてはならないと宣言しているとも言えます。

このことから、憲法は、国家権力への制限規範であるとも言えるのです。

また、第5回でも少し触れましたが、憲法はわが国の最高法規です。

憲法は他の法律などのルールよりも上位に位置づけられ、憲法に違反するルールは無効とされ、そのことは憲法第98条に規定されています。

憲法に違反することを違憲と言い、裁判所の持っている権限のひとつである違憲立法審査権は、皆さんも耳にしたことがありますね。

ちなみに、違憲立法審査権とは、民事事件、刑事事件、行政事件を解決するために適用する法令や処分の合憲性を判断するものです。

 

Ⅱ.日本国憲法の基本原理

  次に憲法の3つの基本原理をチェックしましょう。憲法前文に書かれています。

憲法6-1

  中学校の社会の授業で習ったと思いますが、憲法の基本原理は、憲法前文に宣言されている①国民主権、②基本的人権の尊重、③平和主義――の3つです。

まず、日本国憲法に謳われている国民主権とは、国の政治のあり方を最終的に決めるのは国民であり、その権威も国民にあるという原理です。

具体的には、国民の代表である国会議員がつくった法律に従って、国民の代表が政治を行い、その過ちは国民が正せるということです。

 

  次に、基本的人権とは人間が生まれながらにして当然持っている権利のことで、日本国憲法では、基本的人権を侵すことのできない永久の権利であると規定しています(第11条)。

では、生まれながらにして持っている当然の権利とは何でしょう? 日本国憲法で規定されている基本的人権は大きく分けて、①差別されない権利=平等権、②自由に生きる権利=自由権、③人間らしい最低限の生活を国に保障してもらう権利=社会権、④きちんと基本的人権が守られるように国にお願いする権利=請求権、⑤政治に参加する権利=参政権――の5つです。

 

  また、わが国では第二次世界大戦に対する深い反省から、日本国憲法に平和主義の原理を採用し、戦争と戦力の放棄を宣言しています(第9条)。

日本国憲法の規定の中で、一般的に最も有名な規定で、最も関心のある規定とも言えます。しかし、行政書士試験の合否にはあまり関係ありません。

ここでは、第9条でのキーワード①戦争放棄、②戦力不保持、③交戦権の否認――を覚えておくことにしましょう。

 

  さて、憲法の概要がつかめたでしょうか? 

まだ、漠然としていますね。でも、あまり心配する必要はありません。太字の再確認を行ったら、次に進みましょう。

憲法6-2

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